菰野町の農地転用は、申請先が菰野町農業委員会(観光産業課内)で、許可を出すのは三重県知事です。締切は毎月17日。農地法施行規則は、農業委員会が申請書を県へ送るまでの期間を40日、30アールを超える転用では80日と定めています。そのあとに三重県の標準処理期間60日が乗ります。
このページには、菰野町だから違うことだけを書いています。
制度そのもの(4条と5条のちがい、罰則、許可が下りたあとの報告)は → 三重県の農地転用|申請先と29市町の件数
🔴 菰野町は「三重県知事が許可を出す町」です
菰野町は、こう案内しています。
農地を宅地や資材置場、駐車場等、農地以外の用途に変更する場合、農地法第4条、または第5条により三重県知事の許可が必要です。
三重県の29市町のうち、県知事が許可を出すのは9市町だけです。菰野町はそこに入ります。
(いなべ市・尾鷲市・熊野市・木曽岬町・菰野町・川越町・紀北町・御浜町・紀宝町)
★菰野町の農業委員会の総会は「終点」ではありません。 意見を付けて県へ送るための工程です。
★菰野町が自分で決めている期間は、3条の30日だけです
菰野町農業委員会は「農地法に係る標準処理期間について」という文書を公表しています。
そこに載っているのは、1行だけです。
| 根拠法令 | 標準処理期間 |
|---|---|
| 農地法 第3条第1項(農業委員会許可) | 30日 |
(設定日:令和8年7月21日)
★4条と5条が載っていません。載せられないのです。
標準処理期間は、許可を出す側が定めるものです。菰野町が許可権者なのは3条(耕作目的の売買・貸借)だけで、4条・5条は三重県知事が許可権者だからです。
→ この1枚の紙が、菰野町という町の立ち位置をそのまま表しています。
転用(4条・5条)で見るべき期間は、菰野町ではなく三重県の数字です。
⚠ 同じ三重県内でも、多気町は30日、伊賀市は締切から約40日、亀山市は締切日後40日程度と、転用の期間を自分で公表しています。
これらはすべて指定市町村=自ら許可権者だからです。
★全体でどれくらいかかるのか、法令の数字を並べます
「農地転用は1〜2か月」とよく言われます。菰野町のような県知事許可の町では、その理解は工程を読み違えます。
申請書を菰野町農業委員会へ提出
↓ 締切は毎月17日
菰野町農業委員会の総会 ← 意見を付ける場(締切から9〜21日)
↓
菰野町農業委員会が三重県へ送付
↓ ★農地法施行規則が定める期間 = 提出の翌日から40日
(30アールを超える転用は 80日)
三重県が審査
↓ ★三重県の標準処理期間 = 60日
三重県知事が許可
① 農業委員会が県へ送るまで(法令が定めた期間)
法第四条第三項の農林水産省令で定める期間は、申請書の提出があつた日の翌日から起算して四十日(同条第四項又は第五項の規定により都道府県機構の意見を聴くときは、八十日)とする。
(農地法施行規則第32条。5条については第57条の6に同じ規定)
★総会はこの40日の中に含まれます。 総会が終われば送付、ではなく、総会も含めて40日以内に送るという定めです。
② 30アールを超えると80日になります
農地法は、30アールを超える転用について、農業委員会があらかじめ都道府県機構(三重県では三重県農業会議)の意見を聴かなければならないと定めています(第4条第4項。第5条第3項で準用)。
その意見を聴くときは、送付までの期間が40日から80日に変わります。
★30アール=3,000㎡が分かれ目です。(→ 志摩市のページで詳しく)
③ そのあとに三重県の60日
三重県が公表している標準処理期間は、農地法4条・5条とも60日です(令和8年4月1日現在)。
補正にかかった期間は日数に含まれず、申請書の提出があった日の翌日から起算します。
足すとこうなります
| 送付まで | 県の審査 | 合計(法令上の想定) | |
|---|---|---|---|
| 30アール以下 | 40日 | 60日 | 100日 |
| 30アール超 | 80日 | 60日 | ★140日 |
⚠ これは「必ずこれだけかかる」という意味ではありません。期間の上限として法令や県が示している数字です。
ただし、少なくとも「1〜2か月で終わる」と見込んで工程を組むのは危ないということは、この数字から言えます。
★菰野町で農地を転用するなら、月ではなく季節で考えてください。
令和8年度の日程(全12回)
| 申請締切日 | 総会 | 締切から総会まで |
|---|---|---|
| 令和8年4月17日(金) | 5月8日(金) | 21日 |
| 5月18日(月) | 5月29日(金) | 11日 |
| 6月17日(水) | 7月3日(金) | 16日 |
| 7月17日(金) | 8月3日(月) | 17日 |
| 8月17日(月) | 8月31日(月) | 14日 |
| 9月17日(木) | 10月5日(月) | 18日 |
| 10月19日(月) | 11月4日(水) | 16日 |
| 11月17日(火) | 11月30日(月) | 13日 |
| 12月17日(木) | 令和9年1月5日(火) | 19日 |
| 令和9年1月18日(月) | 2月3日(水) | 16日 |
| 令和9年2月17日(水) | 2月26日(金) | 9日 |
| 令和9年3月17日(水) | 4月5日(月) | 19日 |
- 締切は毎月17日です(土日祝の場合はその翌日)
- 締切から総会までは9日〜21日と、幅が2倍以上あります
🔴 令和9年2月は9日しかありません。 2月17日(水)締切、2月26日(金)総会です。
「だいたい3週間くらい」と思って動くと、この月だけ大きくずれます。
★逆に、令和8年5月は同じ月に総会が2回あります(5月8日と5月29日)。4月17日締切ぶんと5月18日締切ぶんです。
⚠ 上の日数は、公表されている締切日一覧から数えた実測です。日程は毎年改められます。
菰野町には市街化区域があります
菰野町は四日市都市計画区域に含まれ、市街化区域があります(令和6年1月4日現在)。
市街化区域内なら、許可ではなく届出で足ります(農地法第4条第1項第7号・第5条第1項第6号)。
菰野町は「4条、5条届出書添付書類」を別に用意しています。
★そして令和5年は、63件のうち20件が届出でした。全体の31.7%です。
→ 菰野町では、まず「その農地が市街化区域内かどうか」を確認する価値があります。
届出で済めば、上で見た100日・140日の工程がまるごと不要になります。
⚠ 菰野町のどの範囲が市街化区域かは、町の農業委員会事務局または都市整備課にご確認ください。当サイトでは範囲を確認できていません。
★同じ四日市都市計画区域の四日市市は届出236件で県内最多です。
提出する書類
菰野町は、4条・5条の許可申請について、次の様式を公表しています。
- 4条、5条許可申請書添付書類(一覧)
- 代替候補地の検討結果(Word様式)
- 事業計画書(Word様式)
- 4条、5条届出書添付書類(市街化区域内の届出用)
★「代替候補地の検討結果」に専用の様式があります。
「なぜ、その農地でなければならないのか」を説明する書類です。
農地法は、申請に係る農地に代えて周辺の他の土地を供することにより事業の目的を達成することができると認められるときは許可できない、と定めています(第4条第6項第2号)。
代替候補地の検討は、この条文に正面から答えるための書類です。
★同じ県知事許可のいなべ市も、添付書類に「代替候補地の検討結果」を挙げています。
県知事許可の市町では、ここが共通して問われるとみてよさそうです。
⚠ 役場の窓口が開いている時間が短めです
| 開庁時間 | |
|---|---|
| 菰野町役場 本庁 | 9時00分から16時30分まで |
| 各地区コミュニティセンター | 8時30分から17時15分まで |
(いずれも土・日曜日、祝日、12月29日から1月3日までを除く)
★農業委員会事務局は本庁の観光産業課内にあります。つまり9時〜16時30分です。
一般的な役所より、朝は30分遅く、夕方は45分早く閉まります。
締切日(毎月17日)に持ち込むつもりなら、この時間を必ず確認してください。
(→ 津市も窓口を8時45分〜16時に短縮しています。三重県内では珍しくありません。)
菰野町の農地転用は年間何件ですか?
令和5年は63件です。三重県29市町のなかで13番目に多い市町です。
| 区分 | 菰野町 | 三重県計 |
|---|---|---|
| 農地法4条 許可(自己転用) | 3 | 172 |
| 農地法5条 許可(転用目的の売買・貸借) | 40 | 1,840 |
| 市街化区域内の届出 | 20 | 804 |
| 合計 | 63 | 2,816 |
★菰野町は、三重県知事が許可を出す9市町のなかで2番目に多い町です。
(いなべ市106・菰野町63・紀北町29・川越町25・御浜町23・紀宝町12・熊野市10・木曽岬町8・尾鷲市3)
⚠ 令和4年は126件でした。令和5年は63件で、ちょうど半分になっています。
理由は当サイトでは確認できていません。単年の増減なので、傾向とは言えません。
出典は農林水産省「農地の権利移動・借賃等調査」確報 第7編 市町村別編(令和5年)です。推計ではなく実数です。
建設業をしている方へ
次のような場面で、建設会社そのものが農地転用の当事者になります。
- 資材置場・重機置場をつくる
- 自社の車庫・倉庫・作業員の宿舎をつくる
- 造成工事を請け負ったが、その土地が農地だった
菰野町は県知事許可の町です。 隣の四日市市(指定市町村)と同じ感覚で工程を組むと、大きくずれます。
| 菰野町 | 四日市市 | |
|---|---|---|
| 許可を出すのは | ★三重県知事 | 四日市市 |
| 総会のあと | ★県へ送付 → 県の審査 | 許可(概ね1か月後に交付) |
★資材置場が3,000㎡(30アール)を超えるかどうかも、先に確かめてください。超えると送付までの期間が40日から80日になります。
菰野町の農地転用に対応している行政書士事務所
現在、掲載事務所を募集しています。
事務所をお探しの方は、三重県行政書士会の会員検索をご利用ください。
当サイトについて: 当サイトは行政書士事務所の情報を掲載しているものであり、
紹介・あっせんを行うものではありません。掲載にあたっては、
所属する行政書士会と登録番号を明記しています。
また、事務所同士の優劣比較やランキングは行いません。
よくある質問
Q. 菰野町の農地転用は、どこに出しますか?
A. 菰野町観光産業課内の農業委員会事務局です(059-391-1145)。ただし許可を出すのは三重県知事です。菰野町は指定市町村ではありません。
Q. 締切はいつですか?
A. 毎月17日です。土日祝の場合はその翌日になります。(同じ「毎月◯日」でも、桑名市は休庁日なら前の開庁日なので、扱いが逆です。)
Q. どれくらいの期間がかかりますか?
A. 法令の数字を並べると、30アール以下で100日、30アールを超えると140日が想定されています。内訳は、農業委員会が県へ送るまでが40日(30アール超は80日。農地法施行規則第32条・第57条の6)、三重県の標準処理期間が60日です。
Q. 総会で決まれば許可ですか?
A. いいえ。菰野町の総会は、申請書に意見を付けて三重県へ送るための工程です。そこから県の審査が始まります。
Q. 菰野町の標準処理期間30日というのは、転用のことですか?
A. いいえ。3条(耕作目的の売買・貸借)の30日です。菰野町が公表している標準処理期間は3条だけで、4条・5条は載っていません。転用の許可権者が三重県知事だからです。
Q. 30アールを超えると何が変わりますか?
A. 農業委員会が、あらかじめ三重県農業会議(都道府県機構)の意見を聴かなければならなくなります(農地法第4条第4項)。それに伴い、県へ送るまでの期間が40日から80日になります。
Q. 市街化区域なら届出で済みますか?
A. 菰野町は四日市都市計画区域に含まれ、市街化区域があります。そこに含まれれば届出で足ります。令和5年は63件のうち20件が届出でした。範囲は町にご確認ください。
Q. 「代替候補地の検討結果」とは何ですか?
A. 「なぜその農地でなければならないのか」を説明する書類です。農地法は、周辺の他の土地で目的を達成できると認められるときは許可できないと定めています(第4条第6項第2号)。菰野町はWord様式を公表しています。
Q. 手数料はいくらですか?
A. 菰野町は農地転用の手数料を公表していません。(県内で「無」と明記しているのは桑名市です。)