本サイトはPRを含みます

度会町の農地転用|資材置場と一時転用

度会町の農地転用は、申請先も許可を出すのも度会町農業委員会です。そして度会町は、一時転用の例として「仮設事務所や土石採取、残土処分等」を自分から挙げています。さらに土地利用計画図について「資材置場の場合は、予定資材名・量を記載」と指定しています。当サイトが調べた20市町のなかで、建設工事の場面をここまで名指ししている町はほかにありません。

このページには、度会町だから違うことだけを書いています。
制度そのもの(4条と5条のちがい、罰則、許可が下りたあとの報告)は → 三重県の農地転用|申請先と29市町の件数


度会町は「町が許可を出す町」です

三重県では、19市町が全ての農地について転用許可の権限を県から移されています(指定市町村)。度会町はそこに入ります。
つまり、申請書を出す先も、許可を出す先も、度会町農業委員会(役場産業振興課内・0596-62-2416)です。県へ回りません。

⚠ 同じ度会郡でも、隣の紀北町は三重県知事が許可権者です。
大紀町は度会町と同じく指定市町村です。
「度会郡だからこう」とはまとめられません。


🔴 度会町は、一時転用の例に工事現場の話を挙げています

度会町のページには、こう書かれています。

農地転用とは、農地を宅地、駐車場、資材置場等農地以外の用途に転換することです。
また、仮設事務所や土石採取、残土処分等で一時的に利用する場合も農地転用(一時転用)に該当します。

★「仮設事務所」「土石採取」「残土処分」——3つとも建設工事の場面です。

一時転用は「一時的だから軽い」と思われがちですが、農地法の許可が要る点は同じです。
しかも一時転用には、通常の転用にはない制約があります。

所有権は取得できない 一時的な利用のために所有権を取得しようとする場合は許可できない(農地法第5条第2項第6号)。買えません。借りるだけです
戻せることが要る あとで耕作に供されることが確実と認められないときは許可できない(同項第7号・第4条第6項第6号)
書面が要る 度会町は添付書類に「農地への復元を明らかにした書面」(一時転用の場合)を挙げています

★工期中だけ資材を置きたい、残土を仮に積みたい——そういう場面でも、農地なら手続きが要ります。
そして工事が終わったら農地に戻す、という前提で許可されます。

⚠ 名張市の農業委員会では、工事用の進入路を一時転用した実例が議事録に残っています。
幅員4mで、期限つきで、復旧の誓約書が添付されていました。度会町の書き方と、名張市の実例が同じことを指しています。


🔴 資材置場は「予定資材名・量」まで書きます

度会町の添付書類一覧のうち、常に必要なものは7つです。

書類 部数 説明
1 農地法第4・5条の規定による許可申請書 2 正本・副本
2 登記事項証明書 1 土地の全部事項証明書
3 地番表示図 1 公図の写し(隣接土地所有者の氏名を記載)
4 位置図 1 申請地の位置および付近の状況を示す図面
5 土地利用計画図 1 ★資材置場の場合は、予定資材名・量を記載
6 排水計画図 1 —
7 平面図および立面図 1 転用目的が建物の場合
8 資金証明書 1 残高、融資証明書等

★5番です。「予定資材名・量を記載」と指定されています。
当サイトが調べた20市町で、資材置場の中身をここまで書かせる町はほかにありません。

★これは、資材置場の転用が「とりあえず置き場にします」で通るものではない、ということを示しています。
何をどれだけ置くのかを書き、そのうえで審査されます。

★6番の排水計画図が「常に必要」に入っているのも度会町の特徴です。
多くの市町では、配置図や土地利用計画図に排水経路を書き込む扱いです。度会町は独立した図として求めています。

★3番の公図の写しには、隣接土地所有者の氏名を書きます。誰の土地と接しているかを、申請の段階で明らかにすることになります。

場合によって必要になるもの

度会町は、次の書類も一覧にしています。

書類 どんなとき
始末書 無断転用の場合
農地への復元を明らかにした書面 一時転用の場合
真正権利者であることを証明する書面 譲渡人等が登記の名義人と異なる場合(住民票、附票等)
転用行為が行われることの同意書 転用者以外の者による仮登記、抵当権、地役権等がある場合
地積測量図 登記事項証明書と著しく面積が異なる場合
事業証明書 個人事業主の場合
委任状 行政書士等が申請する場合

★「始末書」は大台町の添付書類一覧にもあります。
三重県の事務処理要領では、始末書に書く内容が4点(違反転用年月日・経緯・無断転用に至った理由・今後は適法におこなう旨)と決まっています(→ 紀北町のページ)。

⚠ 抵当権が付いたままの農地は、三重県内ではよくあります。その場合、抵当権者の同意書が要ります。
金融機関から同意をもらう時間は、工程に入れておいてください。


農地区分の照会には、細かい運用ルールがあります

度会町は、農地区分(第1種・第2種・第3種など)の照会方法を令和6年7月1日から統一しました。
理由も書かれています。

昨今、農地区分の確認依頼が増加し、業務への支障が生じております。回答の迅速化および正確性の向上のため令和6年7月1日以降、農地区分の照会方法を統一させていただきます。

「農地区分照会書」を、メールまたはファックスで送る形です。

注意点として6つ挙げられています

#
1 事前に地目が農地であることを確認してください
2 執拗な勧誘などによりトラブルが発生している事案があるため、事前に所有者の意向を確認してから問い合わせてください
3 回答におおむね1週間程度要します(業務繁忙の場合はそれ以上)
4 筆数等に関らず公平性を保つため、お問い合わせいただいた順に回答しております
5 照会は1回につき10筆を上限とします。複数回照会する場合は、回答を受けてから次の照会をしてください
6 農地区分を判断するもので、農地転用の可否を判断するものではありません

★2番は、町が実際に困っていることを書いています。
所有者の意向を確かめないまま、まず農地区分だけ調べる——そういう照会が増えている、ということです。

★5番も実務に効きます。まとまった土地で筆数が多い案件は、10筆ずつ、しかも回答を待ってから次、という進み方になります。
20筆なら、単純計算で2週間以上かかります。

⚠ 6番は読み飛ばさないでください。
農地区分が分かっても、転用できるかどうかが決まったわけではありません。

★名張市も同じ照会の仕組みを持っていますが、回答の目安は概ね2週間です。
度会町は1週間ですが、そのかわり1回10筆の上限があります。


度会町は押印を廃止しています

度会町農業委員会への申請等手続きについては、一部の書類(委任状等)を除き、令和3年10月1日受付分から押印を廃止し、本人確認を実施します。
なお、押印がされている場合であってもこれまで通り受付けます。

★押印が要らないかわりに、本人確認があります。

⚠ ここは市町でばらついています。
南伊勢町は許可申請書について「3枚とも押印のもの」と指定しています。
同じ三重県内で、押印の扱いが逆になっています。

→ 「前に別の市町でこうだったから」で書類を作らないでください。


度会町には都市計画区域がありません

三重県が公表している都市計画区域の一覧(令和6年1月4日現在)に、度会町の名前はありません。
つまり度会町には都市計画区域そのものが定められていない、ということになります。

★このため、度会町では「市街化区域だから届出で済む」という道がありません。
農地法が届出で足りるとしているのは市街化区域内の農地です(第4条第1項第7号・第5条第1項第6号)。

★統計もそのとおりです。令和5年の度会町の農地転用27件は、27件すべてが許可で、届出は0件でした。

★大台町・大紀町も同じ型です。当サイトが調べた20市町のうち、都市計画区域そのものがないのはこの3町です。

⚠ 都市計画区域の有無は改められることがあります。最新の状況は町または三重県にご確認ください。


度会町の農地転用は年間何件ですか?

令和5年は27件です。三重県29市町のなかで20番目に多い町です。

区分 度会町 三重県計
農地法4条 許可(自己転用) 5 172
農地法5条 許可(転用目的の売買・貸借) 22 1,840
市街化区域内の届出 0 804
合計 27 2,816

★4条が5件あります。27件のうち5件(18.5%)で、これは県全体の比率(172件÷2,816件=6.1%)より高めです。
自分の農地を自分で転用する案件の割合が高い、ということになります。

⚠ 令和4年は37件でした。令和5年は27件で、減っています。
理由は当サイトでは確認できていません。単年の増減なので、傾向とは言えません。

出典は農林水産省「農地の権利移動・借賃等調査」確報 第7編 市町村別編(令和5年)です。推計ではなく実数です。


許可が下りたあとの報告

度会町は、許可後の手続きをこう書いています。

許可に係る工事が完了したときは、遅滞なくその旨を報告してください。
転用目的が達成されるまでの間、許可後3ヶ月およびその後は1年ごとに工事および転用の進捗状況を報告してください。
記載事項を証明できる配置図、写真等を添付してください。

★これは町の独自ルールではありません。農地法にこう書かれています。

第一項の許可は、申請に係る農地を農地以外のものにする行為が完了するまでの間において当該行為の実施状況について農業委員会を経由して都道府県知事等に報告することその他の必要な条件を付けてしなければならない。
(農地法第4条第7項。第5条第4項で準用)

★「条件を付けることができる」ではなく「付けなければならない」です。

⚠ そして、資材置場・駐車場のように建築物の建築等を伴わない転用では、これに加えて報告が続くことがあります。
三重県の事務処理要領には、工事完了報告日から3年間・6か月ごとの実施状況報告を条件に付ける場合がある、と書かれています(→ 紀北町のページ)。

★度会町は資材置場について予定資材名・量まで書かせる町です。
置いたあとも見られている、という前提で計画してください。


🔴 建設業をしている方へ:請け負った側にも命令が届きます

度会町のページが挙げている一時転用の例(仮設事務所・土石採取・残土処分)は、そのまま建設会社の仕事です。

そして農地法は、原状回復等の措置を命じられる相手に、こういう人を含めています。

三 前二号に掲げる者から当該違反に係る土地について工事その他の行為を請け負つた者又はその工事その他の行為の下請人
(農地法第51条第1項第3号)

★違反転用の土地について工事を請け負った者と、その下請人も対象です。
発注者が無許可だった場合、工事をした建設会社と下請にも、原状回復等の命令が届きうるということです。

命令に従わなかった場合は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(農地法第64条第3号)、法人は1億円以下の罰金(同法第67条第1号)。
さらに、命令に従わないと、その旨と土地の地番等が公表されることがあります(同法第51条第3項)。

★度会町で仕事を受けるときに確かめることは3つです。

#
1 その土地の登記の地目(現況が草地でも「田」「畑」なら農地法の対象)
2 一時的な利用でも許可が要る(仮設事務所・土石採取・残土処分と町が明記している)
3 許可が「下りている」か(申請中ではないか)

→ 三重県で建設業許可を取るには|窓口・手数料・審査期間
★度会町で建設業許可を申請する窓口は伊勢建設事務所です(伊勢市勢田町628-2)。管内5市町の郵送の決まりもそちらにまとめてあります。


度会町の農地転用に対応している行政書士事務所

現在、掲載事務所を募集しています。

事務所をお探しの方は、三重県行政書士会の会員検索をご利用ください。

当サイトについて: 当サイトは行政書士事務所の情報を掲載しているものであり、
紹介・あっせんを行うものではありません。掲載にあたっては、
所属する行政書士会と登録番号を明記しています。
また、事務所同士の優劣比較やランキングは行いません。


よくある質問

Q. 度会町の農地転用は、どこに出しますか?
A. 度会町農業委員会(役場産業振興課内・0596-62-2416)です。許可を出すのも度会町農業委員会です。度会町は指定市町村なので、県へは回りません。

Q. 締切はいつですか?
A. 度会町は申請の締切日を公表していません。総会の日程も公表していません。農業委員会にご確認ください。

Q. 資材置場にしたいのですが、何を書きますか?
A. 土地利用計画図に「予定資材名・量」を記載します。度会町はこれを明記しています。当サイトが調べた20市町のなかで、ここまで指定している町はほかにありません。

Q. 工事期間中だけ農地を使いたいのですが、許可は要りますか?
A. 要ります。度会町は「仮設事務所や土石採取、残土処分等で一時的に利用する場合も農地転用(一時転用)に該当します」と明記しています。なお一時転用では所有権を取得できません(農地法第5条第2項第6号)。借りる形になります。また「農地への復元を明らかにした書面」の添付が必要です。

Q. 農地区分だけ先に知りたいのですが。
A. 「農地区分照会書」をメールまたはファックスで送ります。回答におおむね1週間です。ただし1回につき10筆が上限で、複数回にわたる場合は回答を受けてから次を出します。また町は「執拗な勧誘などによりトラブルが発生している事案があるため、事前に所有者の意向を確認してから問い合わせてください」と求めています。

Q. 農地区分が分かれば、転用できるということですか?
A. 違います。町は「農地区分を判断するもので、農地転用の可否を判断するものではありません」と明記しています。周辺の状況が変われば農地区分自体も変わります。

Q. 申請書に押印は要りますか?
A. 令和3年10月1日受付分から、一部の書類(委任状等)を除いて押印は廃止されています。かわりに本人確認があります。押印してあっても受け付けられます。⚠ 南伊勢町は「3枚とも押印のもの」と指定しています。市町で扱いが違います。

Q. 抵当権が付いている農地でも転用できますか?
A. 度会町は、転用者以外の者による仮登記、抵当権、地役権等がある場合に「転用行為が行われることの同意書」を求めています。金融機関等から同意をもらう時間を工程に入れてください。

Q. 市街化区域内なら届出で済みますか?
A. 度会町には都市計画区域そのものがありません。三重県の都市計画区域の一覧(令和6年1月4日現在)に度会町の記載はなく、令和5年の届出も0件でした。度会町の転用はすべて許可です。

Q. 手数料はいくらですか?
A. 度会町は農地転用の手数料を公表していません。(県内で「無」と明記しているのは桑名市です。)