建設業許可の電子申請(JCIP)の使い方とgBizIDの取り方

建設業許可・経営事項審査は、国土交通省のオンライン申請システム「JCIP」で電子申請できます。利用にはGビズID(gBizIDプライムまたはメンバー)が必要で、取得は無料です。書面の原本提出が不要になり、手数料はペイジーで電子納付、受付状況もネット上で確認できます。

この分野は、まだ情報が少ないところです。

制度が新しく、多くの事業者が紙申請のままです。
ただ、書類の準備がラクになる部分が実際にあるので、次の更新から検討する価値はあります。

なお、紙による申請・届出も従来どおり受け付けられています。 電子申請は義務ではありません。


JCIPとは何ですか?

建設業許可・経営事項審査電子申請システム(Japan Construction Industry electronic application Portal)の略です。

国土交通省が整備したオンライン申請システムで、ブラウザ上で申請書の作成・提出・進捗確認ができます。

項目 内容
対象 建設業許可の申請・届出、経営事項審査の申請
利用料 無料(申請手数料は別途必要)
ログイン GビズID(gBizID)
手数料の納付 ペイジー(Pay-easy)による電子納付

電子申請のメリット

紙申請と比べて、次の点が変わります。

# メリット 中身
1 原本の提出が不要 データ入力と書類の添付だけで申請できる
2 入力・添付を省略できる情報がある 書面申請と比べて、省略可能な項目・書類が多い
3 代理申請の委任状が不要 GビズIDによる委任関係をシステム上で作成・承認するため、紙の委任状を作らなくてよい
4 手数料を電子納付できる 証紙の購入・貼付が不要。ペイジーで納付
5 受付状況をネットで確認できる 審査の進み具合が見える

とくに1と4が効きます。

紙申請では、閲覧に供する書類3部・供しない書類2部・確認資料1部を揃えて窓口へ持参する必要があります
(三重県の場合)。電子申請ではこの手間がなくなります。

また、手数料を証紙で納める県では、証紙の購入という工程そのものがなくなります。
三重県では「三重県収入証紙」を金融機関等で購入して納付書に貼る必要がありますが、
電子申請ならペイジーによるインターネットバンキング納付のみになります。


始め方|4ステップ

やること 期間の目安
1 GビズID(gBizIDプライム)を取得する 数日〜2週間
2 JCIPにログインする 即日
3 申請データを入力し、添付書類をアップロードする 通常の書類作成と同程度
4 手数料をペイジーで納付し、申請する 即日

1に時間がかかります。 電子申請を使いたいなら、まずGビズIDの取得から始めてください。


GビズID(gBizID)とは?

法人・個人事業主が、複数の行政サービスに1つのアカウントでログインできる共通認証の仕組みです。

取得は無料です。建設業許可以外の行政手続きにも使えます。

3種類のアカウント

種類 JCIPで使えるか 概要
gBizIDプライム 法人代表者・個人事業主本人が取得するアカウント
gBizIDメンバー プライムの管理者が、従業員用に発行するアカウント
gBizIDエントリー 簡易なアカウント。JCIPでは使えません

★「エントリーでは使えない」ことを知らずに取得してしまう方がいます。
建設業許可の電子申請をするなら、必ずプライム(または、その配下のメンバー)を取得してください。

まずは代表者がプライムを取得し、実務担当者にはメンバーを発行する——これが一般的な形です。


行政書士に代理申請してもらう場合

紙の委任状が不要になります。

GビズIDによる委任関係をシステム上で作成し、申請者が承認する形になるためです。

依頼する側にもGビズIDが必要なので、
「行政書士に頼むから自分は何もしなくていい」とはなりません。GビズIDの取得だけは自社で行う必要があります。

行政書士に頼むといくら?


どの手続きに使えますか?

許可の申請だけではありません。

  • 新規・更新・業種追加・般・特新規などの許可申請
  • 各種変更届
  • 決算変更届(事業年度終了後の届出)
  • 経営事項審査の申請

毎年提出する決算変更届に使えるのは大きいところです。
決算変更届を何年も出していない場合どうするか


注意しておきたいこと

# 注意点
1 GビズIDの取得に時間がかかる。 期限が迫っているときに「今から電子申請で」は間に合わない可能性がある
2 手数料の納付方法が限定される。 ペイジー(インターネットバンキング)が使える口座が必要
3 初回は操作に慣れが要る。 初めての申請で電子から入るより、紙で一度通してからのほうがラクな場合もある
4 都道府県ごとに対応状況・運用が異なる場合がある。 お住まいの県の案内を必ず確認する

期限が迫っているときは、無理に電子申請にしないでください。
更新期限が近い場合、確実なのは慣れた方法です。
建設業許可の更新|5年ごと、いつから申請できるか


お住まいの都道府県の情報

電子申請への対応状況と、手数料の納付方法は都道府県によって異なります。

三重県はJCIPに対応済みで、紙申請も従来どおり受け付けられています。
手数料はペイジーによるインターネットバンキング納付のみです。

都道府県 ページ
三重県 三重県で建設業許可を取るには

※順次追加していきます。


よくある質問

Q. GビズIDの取得にいくらかかりますか?
A. 無料です。

Q. 紙で申請してきましたが、途中から電子に切り替えられますか?
A. 次回の手続きから電子申請を選べます。紙申請も従来どおり受け付けられています。

Q. 電子申請だと審査は早くなりますか?
A. 審査期間そのものが短縮されるとは限りません。ただし、郵送申請と比べれば書類の往復がない分、手続き全体はスムーズです。なお、補正に要した期間は審査期間に含まれない点は紙と同じです。

Q. gBizIDエントリーしか持っていません。
A. JCIPでは使えません。gBizIDプライムを取得してください。

Q. 個人事業主でも使えますか?
A. 使えます。個人事業主本人がgBizIDプライムを取得できます。